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第二桃園川幹線その2工事

工事概要

現在使用している桃園川幹線は、元々は東京都杉並区および中野区にかけて流れる河川で、昭和36年(1961年)のいわゆる 「36答申」により、周辺の宅地化、都市化に伴う水害、汚水対策として暗渠化(地中埋設)されることとなりました。現在は下水道幹線となっており、地上部は遊歩道(緑道)になっています。近年、気候変動などを背景とした集中豪雨が増加しており、2005年には杉並区・中野区を中心とした豪雨が発生し、甚大な浸水被害をもたらしました。今回の工事はこうした既設の桃園川幹線流域(中野区及び杉並区の一部)における浸水被害を軽減させるため、新たに第二桃園川幹線を整備します。工事は蚕糸の森公園から上流側を第一期整備区間、下流側を第二期整備区間として整備します。

工事件名
第二桃園川幹線その2工事
工事場所
東京都杉並区天沼一~三丁目、阿佐谷北一~三丁目、阿佐谷南一、二丁目、 高円寺南二、三丁目、梅里一丁目、和田三丁目
工事内容
・管きょ工(シールド工事)仕上がり内径2600mm
 延長1860.85m
・開削工 φ1200mm 延長39.40m
・刃口推進工 φ1000mm 延長16.20m
・立坑工 2カ所
・特殊人孔築造工 3カ所
工期
2021年1月25日~2023年12月27日
発注者
東京都下水道局
受注者
村本建設株式会社東京支店
既設桃園川幹線(遊歩道)
浸水状況(阿佐ヶ谷駅付近)

シールド工法について

第二桃園川幹線その2工事のトンネル工事は泥土圧式シールド工法で、昼夜間施工で行います。到達部の工事、取水管工事、開削工事、その他の工事は昼間施工で行います。

当工事は泥土圧式シールド工法を採用しています。外径は約3.1m、全長は約6.4m、総重量約100tのシールド機を使用します。掘削土搬出等は全て発進基地から行います。

工事の効果

現在の桃園川幹線は、浅い位置に埋まっているため、大雨時に幹線の水位が上昇すると雨水が逆流し、地盤の低い箇所で浸水被害が発生してしまいます。新たに深い位置に第二桃園川幹線を整備することで、1時間50mmの降雨に対応できるようになり、浸水被害を低減させます。

第一期整備区間完了後は、一部完成した施設を暫定的に貯留施設として活用し、早期の浸水被害軽減、効果発現を行っていきます。